瀬尾まいこの名言
助けてもらえなかったことはない。
初めて入るお店の人でも、
仕事関係の人でも、
みんな何らかの手段を示してくれる。
そして、それは、もうだめだと思いかけている私に、
まだなんとかなる方法があるのだという
かすかな希望をもたらしてくれる。
by 瀬尾まいこ
『PHP2022年10月号:立ち止まったままでもいい 前を向いていこう』PHP研究所 (2022/9/9)より
出典元書籍:https://amzn.to/3BOAo26
阿部牧歌の「のほほんコラム」
こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は小説家の瀬尾まいこさんの名言を
取り上げさせていただきました。
『そして、バトンは渡された』の著者として
著名な瀬尾まいこさんですが、
パニック障害で苦しんでいたことは初めて知りました。
パニック障害の発作が出ると手も足も力が入らなくなり、
体中のゾワゾワが止まらなくなってしまうとのこと。
美容室などでも発作が起きるため、
カラーの途中で帰るなんてことも。
そんなパニック障害で苦しむものの、
パニック障害のおかげで見えた景色もあるとのこと。
それは「無理かもしれないです」と打ち明けて、
助けてもらえなかったことはないということ。
仕事でもお店でも、みんな何かしらの手を差し伸べてくれる。
そんな人間のやさしさを人一倍感じるからこそ、
もうだめだと思いかけている自分に、
まだなんとかなる方法があるのだという
かすかな希望をもたらしてくれる。
と語っておられました。
私もものすごく不安を覚えやすく、
怒られたらどうしようとか、
嫌われたらどうしようとか、
あれはこうしたほうが良かったかも
とか客観的にみたらどうでもいいようなことで
一日中悩んでいたりするわけですが、
結局、「もう無理です」なんて状況にまでいつもいきません。
なんとかなっているんです。
でも瀬尾まいこさんの話を聞いて
「もう無理です」までいったらどうなるんだろうと考えました。
パニック障害をもっている瀬尾さんは、
「もう無理です」の世界を知っています。
もしかしたらしょっちゅう「もう無理です」までいっているのかもしれませんが、
「もう無理です」までいったら、周りの人が手を差し伸べてくれる。
「もう無理です」の先にそんな世界の優しさがあることを私は初めて知りました。
不安だ不安だと思うその先の「もう無理です」には、
世界のやさしさが待っている。
そう思うとたしかにかすかな希望を感じます。
瀬尾さんは「かすかな」と表現されていますが、
かすかな、だけど包み込んでくれるような優しさを感じるのです。
とある精神科医の方が
不安と向き合うには「世界を信頼すること」と述べていたのですが、
それは「もう無理です」の世界までいったら、
周りはみんな助けてくれるよということを知ることではないかと思ったのです。
不安に包まれている全国のみなさん。
大丈夫です。
「もう無理です」までいっても世界は優しく手を差し伸べてくれます。
そんなことを瀬尾まいこさんの言葉から学びました。
瀬尾まいこのプロフィール
瀬尾まいこ(せお まいこ/1974年1月16日-)は、大阪府大阪市出身の小説家。本名は瀬尾麻衣子。大谷女子大学文学部国文学科を卒業後、中学校の国語講師を9年務める。30歳のときに中学校教員採用試験に合格。中学校の国語教諭として勤務する傍ら、執筆活動を行う。2001年に『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞。2005年に『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞を受賞。2019年に『そして、バトンは渡された』で第16回本屋大賞受賞。同著は2021年10月時点で累計発行部数110万部を突破。
参考文献・出典:Wikipedia(URL)
主な著作
- 『掬えば手には』講談社 (2022/7/6)
- 『傑作はまだ』文藝春秋 (2022/5/10)
- 『夏の体温』双葉社 (2022/3/17)
- 『その扉をたたく音』集英社 (2021/2/26)
- 『夜明けのすべて』水鈴社 (2020/10/22)
- 『そして、バトンは渡された』文藝春秋 (2020/9/2)
- 『君が夏を走らせる』新潮社; 文庫版 (2020/6/24)
- 『ファミリーデイズ』集英社 (2019/10/18)
- 『優しい音楽』双葉社; 新装版 (2019/6/12)
- 『ありがとう、さようなら』KADOKAWA (2019/4/24)
- 『春、戻る』集英社 (2017/2/17)
- 『僕らのごはんは明日で待ってる』幻冬舎 (2016/3/18)
- 『あと少し、もう少し』新潮社; 文庫版 (2015/3/28)
- 『おしまいのデート』集英社 (2014/5/20)
- 『僕の明日を照らして』筑摩書房 (2014/2/6)
- 『戸村飯店 青春100連発』文藝春秋 (2012/1/4)
- 『見えない誰かと』祥伝社 (2009/7/24)
- 『図書館の神様』筑摩書房 (2009/7/8)
- 『温室デイズ』角川書店(角川グループパブリッシング) (2009/6/25)
- 『強運の持ち主』文藝春秋 (2009/5/8)
- 『卵の緒』新潮社 (2007/6/28)
- 『幸福な食卓』講談社 (2007/6/15)
- 『天国はまだ遠く』新潮社 (2006/10/30)
瀬尾まいこの著作一覧:https://amzn.to/3r3rgQY