楠木建の名言 第2集
けっして楽なことではありません。
だから多くの人は自分の矛盾を棚に上げて、
きれいなほうだけを言葉にします。
いわゆる本音と建前の使い分けです。
しかし、自身の矛盾を見つめることなく
発した言葉は空疎です。
by 楠木建
『松下幸之助 新・名言録 (プレジデント2022年 9/2号)』プレジデント社 (2022/8/12)より
出典元書籍:https://amzn.to/3VWEuO0
阿部牧歌の「のほほんコラム」
こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は経営学者の楠木建さんの名言を
取り上げさせていただきました。
言葉が響く人と響かない人の違いを
楠木建さんはその言葉が腹の底から出ているかどうか
と述べておられたのですが、
言い換えると「本当の言葉」になっているかどうかではないでしょうか。
私は離婚をしたことがないので、
「離婚」の説明はできますが、語ることはできません。
表面的な説明ならできるのですが、
自分の経験から導き出された本当の言葉は出すことはできません。
自分の中に一回通っていないことなど薄いのです。
また楠木建さんは、
人間は矛盾の塊であり、
それが人間の本質だとも述べておられるのですが、
矛盾を棚に上げてきれいなほうだけの言葉を使っていても、
そんな言葉は空疎だともおっしゃっています。
私も仕事柄、人前で喋ることが多いのですが、
本で読んだだけの知識を喋る時は
恐ろしいぐらい表面的な薄い言葉になります。
自分で経験して葛藤して、悩んで悩んで悩みぬいた本当の言葉。
これを使う人の言葉が心に響くのだと思います。
名言サイトを運営している自分がいうのもなんですが、
紹介している名言が響くのは、自分の中の矛盾に触れたときだと思うのです。
私も自分の矛盾に気づいていて、
きれいなだけの建前を使っている自分を知っている。
だけどそれを見ないようにしていた。
そんなときに楠木建さんの
「自身の矛盾を見つめることなく
発した言葉は空疎です」という言葉に触れて、
痛いところを突かれたなと心に響いたのだと思います。
私は自分の言葉を本当の言葉にしていきたい。
もちろん、たくさんの矛盾を抱えていますが、
その矛盾と向き合って本当の言葉で人と語りたい。
楠木建さんの言葉はそんな気持ちを私に与えてくれました。