植原亮の名言
物事を速く処理する能力は
一定レベルまで磨き上げていると思います。
それ自体はとても素晴らしいのですが、
その速さをいつ使うのか判断する能力も
養わなければいけません。
by 植原亮
『人生後半の時間術 (プレジデント2022年 11/18号)』プレジデント社 (2022/10/28)より
出典元書籍:https://amzn.to/3U7auN5
阿部牧歌の「のほほんコラム」
こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は大学教授の植原亮さんの名言を
取り上げさせていただきました。
ToDoリスト、パレートの法則などなど、
勉強熱心なビジネスパーソンの方々ほど、
自分の作業効率化に励んでいるのではないかと思うのですが、
『遅考術』の著者である植原亮さんは、
どこを効率的にするか、その視点が大切と説きます。
私自身もかなりの効率化マニアなので、
常に効率化を考え日々を送っているのですが、
すべてを効率化しすぎて、
人生を味わうということを
忘れてしまっていた時期がありました。
本は速読、動画は2倍視聴、速さこそが正義だといわんばかりに、
生活のスピードをどんどんあげていく。
その先にまっていたのは、私の場合、
空いた時間にさらに作業が入ってくるだけでした。
一体、なんのためにそんなに効率化するのか。
そこをもっていないと効率化の罠にはまってしまいます。
植原亮さんは、「その速さをいつ使うのか判断する能力も
養わなければいけません」と述べておられたのですが、
どこでスピードをあげて効率化し、
どこをスピードを落とし、味わうのか、
そのバランスが大事だと言うのです。
読書でいえば、速く読むことだけが正義ではない。
1フレーズを取り出して、じっくり自分の頭で考え熟成させる。
そんな時間も大切ではないかと思うのです。
自分の人生においてどこを味わうのか。
つまり、どこのスピードを落とすのか。
この視点はビジネスパーソンの盲点ではないでしょうか。
効率化され、どんどん速さが求められる社会で、
あえてじっくり時間をかけ、ゆったり味わう時間をとる。
「効率化」と「ゆったり味わう」。
一見、相反する思想のように思えるかもしれませんが、
人生においてはこの両輪が大事ではないでしょうか。
植原亮のプロフィール
植原 亮(うえはら りょう/1978年-)は、埼玉県出身の大学教授。関西大学総合情報学部教授を務める人物であり、専門は科学哲学。理論的な考察だけでなく、それを応用した教育実践や著述活動にも積極的に取り組んでいる。
参考文献・出典:『遅考術 じっくりトコトン考え抜くための「10のレッスン」』ダイヤモンド社 (2022/8/31)
主な著作
- 『遅考術 じっくりトコトン考え抜くための「10のレッスン」』ダイヤモンド社 (2022/8/31)
- 『思考力改善ドリル: 批判的思考から科学的思考へ』勁草書房 (2020/10/24)
- 『自然主義入門: 知識・道徳・人間本性をめぐる現代哲学ツアー』勁草書房 (2017/7/25)
- 『実在論と知識の自然化: 自然種の一般理論とその応用』勁草書房 (2013/12/19)
- 『心の哲学―心を形づくるもの』勁草書房 (2010/7/29)※訳書
植原亮の著作一覧:https://amzn.to/3YeYyfq