西成活裕の名言
10個、100個と分解していけば、
単純なことの組み合わせであることがわかります。
by 西成活裕
『頭がいい思考 バカの思考 (プレジデント2022年 12/16号)』プレジデント社 (2022/11/25)より
出典元書籍:https://amzn.to/3BQCbDE
阿部牧歌の「のほほんコラム」
こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は数理物理学者の西成活裕さんの名言を
取り上げさせていただきました。
西成活裕さん曰く、抽象的な問題は一夜で解決できないと述べられておられ、
「会社の業績をあげなければ」という問題では抽象的で大きすぎると指摘されておられます。
そんなときの解決法は、分解するに限るとのことで、
「どんなに難解なことも、
10個、100個と分解していけば、
単純なことの組み合わせ」という視点が明快でした。
たしかベストセラーの「金持ち父さん貧乏父さん」にも
同種のことが書いてあったなと思い出しているところなのですが、
莫大な量のものを食べないといけないとき、
するべきことは一口サイズにわけて一口ずつ食べていくしかないといったことでした。
我々が日々生きていく中で、
様々な問題が巻き起こると思いますが、
そんなときの対処法としてお守りになってくれるのが、
自分の処理できる量まで分解するという技法です。
私はエフォートレス思考という思考法が気に入っているのですが、
これは一日にやる量を決め、たんたんとやり続け、それ以上はやらないという方法なのですが、
これが調子のいい時にだけ一気にやる人よりも、
高い効果が出ることがわかっています。
昔から言われている方法に置き換えれば、
物事は習慣で達成せよという類になるかと思いますが、
私も経験を通じて、この習慣で達成していくというのは非常に効果的だと感じています。
たとえば、ブログで月間100万アクセスを達成するぞ!
という目標を立てたとしたら、それを習慣にまで落とし込むのが大事です。
西成活裕さん流にいうと分解せよ!になるのですが、
ブログで月間100万アクセスを達成するには、
何ページ作成する必要があるのか、
仮に1万ページ作るとしたら、どのくらいの期間でつくるのか、
そんな感じで分解していくと日々やることが決まってきます。
よし!一日3ページ書いていくぞ!まで分解できたら、
あとはたんたんと作業を行うだけです。
このときのポイントは3ページ以上やらないという点です。
今日は調子がいいから10ページ書くぞという行動をとりがちな人は、
疲弊して燃え尽きる傾向にあるのです。
持続可能なペースを崩さない。
これが何かを達成するときの秘訣だと思うのです。
私は子供の頃からマラソンが得意だったのですが、
子供の頃に気づいたのは、みんなペース配分がめちゃくちゃだなということでした。
だいたいがスタートで飛ばしすぎて、後半しんどくなって苦しみながら走る
という人が多かったのですが、最初に飛ばさずにゴールまでバテないペースで走れば、
苦しむこともなく、常に上位にランクインできていました。
学生レベルのマラソンの秘訣は、実はバテないようにゆっくり走るだったりするのです。
人生はマラソンに例えられることも多いですが、
大事なのは、自分がバテないペースでゆっくり走ることだと私は思っています。
言い換えると、自分の達成したい目標を日々のやることにまで落としこみ、
ただそれをたんたんと行う。そして休憩をたっぷりとる。
これが長い人生を生きていくためのポイントではないかなと思います。
どんなに困難な問題でも、自分にできるのは自分にできることだけです。
問題を自分のコントロール可能な範囲に分解し、たんたんと処理していく。
我々にできるのは、それだけであり、
それ以上のことをやろうとするから苦しいのではないかと思うのです。
「問題は分解せよ」という言葉は、
常に胸に置いておきたい言葉です。
西成活裕のプロフィール
西成 活裕(にしなり かつひろ/1967年1月8日-)は、東京都足立区生まれの数理物理学者、大学教授。東京大学先端科学技術研究センター教授を務める人物であり、専門は、非線形動力学・渋滞学。1995年に東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻博士課程を修了し、山形大学工学部機械システム工学科助手、龍谷大学理工学部数理情報学科助教授、ケルン大学理論物理学研究所客員教授を経て、2005年に東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻准教授に就任。2009年に東京大学教授に昇格。渋滞学や無駄学の研究で知られ、著書『渋滞学』は、講談社科学出版賞と日経BPビズテック図書賞を受賞。
参考文献・出典:Wikipedia(URL)
主な著作
- 『東大の先生!文系の私に超わかりやすく物理を教えてください!』かんき出版 (2022/10/5)
- 『東大教授の考え続ける力がつく 思考習慣』あさ出版 (2021/4/7)
- 『東大の先生! 文系の私に超わかりやすく高校の数学を教えてください!』かんき出版 (2020/6/24)
- 『東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!』かんき出版 (2019/1/23)
- 『逆説の法則』新潮社 (2017/5/26)
- 『とんでもなくおもしろい仕事に役立つ数学』KADOKAWA/角川学芸出版 (2016/4/23)
- 『とんでもなく役に立つ数学』KADOKAWA/角川学芸出版 (2014/12/25)
- 『誤解学』新潮社 (2014/5/23)
- 『シゴトの渋滞学: ラクに効率を上げる時間術』新潮社 (2013/5/27)
- 『無駄学』新潮社 (2008/11/25)
- 『クルマの渋滞 アリの行列 -渋滞学が教える「混雑」の真相-』技術評論社 (2007/6/15)
- 『渋滞学』新潮社 (2006/9/21)
西成活裕の著作一覧:https://amzn.to/3VsAYt2