ケント・M・キースの名言
あなたが彼らを助ければ、彼らはあなたを攻撃してきます。
しかし、その攻撃はあなたに対するものではありません。
(中略)
彼らが攻撃してきたからといって助けの手を引っ込めないでください。
あなたのことを何度も何度も助けてくれた人がいるはずです。
今度はあなたが助ける番です。
by ケント・M・キース
『それでもなお、人を愛しなさい 人生の意味を見つけるための逆説の10ヵ条』早川書房 (2016/9/8)より
出典元書籍:https://amzn.to/3WLc4p9
阿部牧歌の「のほほんコラム」
こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は『それでもなお、人を愛しなさい』の著者
ケント・M・キースさんの名言を取り上げさせていただきました。
この言葉は「助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。
それでもなお、人を助けなさい」というケント・M・キースさんの
「逆説の10か条」の9つ目の言葉に対する、
ケント・M・キースさん自身の解説です。
この言葉に人を愛するとはどういうことかが凝縮されていると思って
取り上げさせていただいたのですが、
人が人を嫌うときとはどういうときかと考えたときに、
私の経験上、自分を傷つける人を人は嫌うのではないかと思うのです。
それは物理的だけではなく、精神的なもの、
自分の価値観を犯される行動をとられたなども含まれるでしょう。
そんなときに人は人を嫌うのではないでしょうか。
ですが、ケント・M・キースさんは、
誰かがあなたを攻撃するとき、それはあなたを攻撃しているのではないと説きます。
それはその人の抱えるつらい過去であったり、何かに対する憤りであったり、
その人が傷つき、悩み、怒り、それらが募ったものがあなたに発されているだけであると。
この言葉を聞いて、職場の先輩の言葉を思い出しました。
「表面的な言葉に囚われてはだめだよ」。
最初はこの言葉の意味がわかりませんでした。
表面的な言葉も何も「相手が発した言葉を受け取らないで何を受け取るの?」
と思ったものです。
ですが今ならわかります。
例えば、誰かがあなたに「うるさい!近づくな!しゃべるな!」と横柄な態度をとったとします。
ですが、実はそれはあなたに対する攻撃ではないのですね。
人生に傷つき、不安の気持ち、恐怖の気持ち、怒りの気持ち、
そんな感情がたまりにたまり、話しかけてきたあなたに対し、
そんな言葉をかけてしまっただけなのです。
翻訳すると「うるさい!近づくな!しゃべるな!」は、
「助けて!もう感情が溢れそうなの!助けて!」と言っているようなものです。
人を愛するとは何か。
それは人間というものへの信頼だと思います。
生きる人間すべての根本は善であると信じることです。
孟子が唱えた性善説と荀子が唱えた性悪説がありますが、
私は人間とは善であるが、悪をまとってしまうこともあると捉えています。
無償の愛とは何か。
それは人間とはすべて愛すべき存在であり、
悪をまとってしまった人々の中に善を見いだせる技術ではないかと思うのです。
ケント・M・キースのプロフィール
ケント・M・キース(Kent M.Keith/1949年 -)は、アメリカ・ニューヨーク出身の行政官僚、講演家。ハーバード大学やオックスフォード大学で哲学と政治学を学んだ人物であり、ハワイ州の経済企画開発局の要職、州政府の閣僚、私立大学の学長、YMCA(キリスト教青年会)のリーダーなどを歴任。ハーバード大学在学中に、高校の生徒会のリーダーたちを激励すべく150回以上の講演を行う。代表作「逆説の10ヵ条」は、その活動の一環として自治活動のリーダーの為に小冊子「リーダーシップの逆説10ヵ条」の一部から出版。後にマザー・テレサの目に触れて、ルシンダ
・ヴァーディ編著の『マザー・テレサ語る』に掲載され、マザー・テレサの言葉として世界中に広まった。ケント・M・キース本人は、そのことを知らなかったが、本人の知らない間にゆっくりと広まり、世界中で愛される格言となっている。
参考文献・出典:Wikipedia(URL)
主な著作
- 『それでもなお、人を愛しなさい 人生の意味を見つけるための逆説の10ヵ条』早川書房 (2016/9/8)・早川書房 新装改訂版 (2010/8/21)・早川書房 (2002/8/1)
ケント・M・キースの著作一覧:https://amzn.to/3Y6677g
ケント・M・キースの逆説の10ヵ条
それでもなお、人を愛しなさい。
それでもなお、良いことをしなさい。
それでもなお、成功しなさい。
それでもなお、良いことをしなさい。
それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。
それでもなお、大きな考えをもちなさい。
それでもなお、弱者のために戦いなさい。
それでもなお、築きあげなさい。
それでもなお、人を助けなさい。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。