牟田都子の名言

誤字脱字の後ろから
「ほんとうはこう書きたかった」という著者の声が聞こえてくる。
その声に耳を澄まし、本来書かれるはずだった形に言葉を近づけるために、
ささやかながらも手助けをすることが校正の仕事だ。

by 牟田都子

『PHP2023年3月号:「ひとり」の時間がいい人生をつくる』PHP研究所 (2023/2/9)より

出典元書籍:https://amzn.to/3ler5mp

阿部牧歌の「のほほんコラム」

こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は校正者の牟田都子さんの名言を
取り上げさせていただきました。

本を読んでいたら稀に誤字脱字はありますが、
校正者の方が一字一句チェックしてくれているから、
この世の書籍が成り立っているのでしょう。

おそらく校正者のいない媒体というものは、
誤字脱字のオンパレードだと思います。
(もちろん、このブログもたくさん誤字脱字があると思います。ごめんなさい)

読書の醍醐味と言えば、「行間を読む」だと私は思っているのですが、
書かれている文章だけでなく、書かれていないところの著書の真意を汲み取る。
この作業がなんとも楽しいのですが、
校正者視点でみると、誤字脱字の背景にある著者の気持ちを汲み取るというのが、
仕事の真意なのですね。非常に勉強になりました。

皆さんも誤字脱字に出会ったら、
「間違っているじゃないか!」と文句にするのではなく、
ここは著者はなんと言いたかったのだろうかと心を汲み取る作業をすると、
誤字脱字というのも読書の味わえる部分になるではないのでしょうか。

普段、校正者の方の話を聞く機会がほとんどないので、
知らない職業の方の話というのは非常に面白いです。

牟田都子さんは2022年に『文にあたる』という校正者視点での著書を発表されているので、
興味のある方はぜひ手に取って読んでみてください。

牟田都子のプロフィール

牟田 都子(むた さとこ/1977年-)は、東京都出身の校正者。図書館員を経て出版社の校閲部に勤務し、2018年より個人で書籍・雑誌の校正を行っている人物。これまで関わった本に『へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』(鹿子裕文、ナナロク社/ちくま文庫)、『何度でもオールライトと歌え』(後藤正文、ミシマ社)、『ブスの自信の持ち方』(山崎ナオコーラ、誠文堂新光社)、『家族』(村井理子、亜紀書房)、『はじめての利他学』(若松英輔、NHK出版)ほか多数。2022年に校正についての初の著書『文にあたる』亜紀書房を発表。

参考文献・出典:『文にあたる』亜紀書房 (2022/8/10)

主な著作

  • 『文にあたる』亜紀書房 (2022/8/10)
  • 『あんぱん ジャムパン クリームパン——女三人モヤモヤ日記』亜紀書房 (2020/7/21)

牟田都子の著作一覧:https://amzn.to/3Xk6IRY

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