ラス・ハリスの名言 第2集

心のささやきの大部分は事実ではなく、
意見、判断、信条、態度、着想、仮定、
価値、目的、予期、願望、空想、欲望などだ。

by ラス・ハリス

『相手は変えられない ならば自分が変わればいい: マインドフルネスと心理療法ACTでひらく人間関係』筑摩書房 (2019/5/24)より

出典元書籍:https://amzn.to/3lSsZt5

阿部牧歌の「のほほんコラム」

こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は心理療法士のラス・ハリスさんの名言を
取り上げさせていただきました。

我々の心は一日中、ささやきかけてくるが、
その多くは事実ではない。そうラス・ハリスさんは言います。

たとえば、不安な気持ちになったとき、
あなた=不安ではないのです。
あくまでも不安という気持ちを持っているあなたなのであって、
あなたが不安と同化しているわけではない。

ラス・ハリスさんはここを分けることを推奨されていて、
不安なときは、「不安だよ~」と言うのではなく、
「私は今、不安な気持ちを感じている」のように事実だけを抜き出してあげると、
物事を客観的に捉えることができると述べておられました。

これは使えるテクニックだなと思って私も使うようにしているのですが、
不安な時、いままでだったら「不安だな~」で終わっていたのですが、
いまは「私は今、不安という感情を感じている」と言い直すようにしています。
こうすると、「私」と「不安」が同化せずに、客観的でいられるので、
不安に取り込まれずに済みます。

この客観性というものが心理学では非常に重要な視点であり、
怒りのコントロール(アンガーマネジメント)なども
いかに客観的視点に持ち込むかがテクニックの中心になっています。

自分の感情とうまく付き合うためには、
自分の感情は事実ではなく、
あくまでも主観的なものという客観性を身につけることが重要です。

強い感情を感じたときは、その感情と自分をわけて考えること。
たとえば、失業したときに自分はもう価値の人間だと考えたとしたら、
「職についてない自分なんて価値のない人間だ」と考えるのではなく、
「職を失って、価値のない人間だと自分は感じている」と事実に置き換えるだけで、
「価値のない人間である」が事実のように感じていたのが、
「価値のない人間と私は感じている」と
あくまで主観的な感想であることを自分で認識ができるようになります。

人間は1日に6万回の思考を行っているとも言われていますが、
その多くは事実ではなく、主観です。
メンタルコントロールとは、つまるところ、
感情と自分をわけて考える客観性を持つこと。
これに尽きると思います。

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