國分功一郎の名言
しかし、パンだけで生きるべきでもない。
私たちはパンだけでなく、バラももとめよう。
生きることはバラで飾られねばならない。
by 國分功一郎
『暇と退屈の倫理学』新潮社 (2021/12/23)より
出典元書籍:https://amzn.to/3z8BLYQ
阿部牧歌の「のほほんコラム」
こんにちは阿部牧歌です(*’ω’*)
今日は哲学者の國分功一郎さんの名言を
取り上げさせていただきました。
この言葉は、イギリスの社会主義者
ウィリアム・モリス(William Morris/1834年-1896年)の思想を
國分功一郎さんが発展させたもので、
イエス・キリストの「人はパンのみにて生きるにあらず」
という言葉にかけた言葉です。
パンとは、生きていくために
必要な食糧を表したものと思われますが、
人によってはお金と表現した方が
わかりやすいかもしれません。
現代社会の日本では、
お金がなければ生きていけない。
だけどお金のために生きているわけではない。
人生がお金だけで埋め尽くされているというのは、
なんとさみしいことでしょう。
國分功一郎さんは、
人生にバラも求めようと読者に問いかけます。
バラとは、生きていくための必需品ではありません。
バラが無くても生きていくことはできます。
だけど、心を感動させてくれる美しい花々。
これなくして、なんのために生きているのだろうと
問いかけます。
人生の喜び、楽しみ、
そんな花々で人生を飾ろうではないかと
問いかけるのです。
人生とは何かを研究する哲学者が
最終的に述べているのが、
人生を薔薇で飾ろうというのが非常に面白い。
もちろん、生きていくには、
パンも必要だし、お金も必要です。
だけど、人生を薔薇で飾る心を忘れてはいけない。
人生とは、楽しむもの。
美しさで心を埋め尽くしたい。
そんな気持ちを國分功一郎さんに学ばせていただきました。
國分功一郎のプロフィール
國分 功一郎(こくぶん こういちろう/1974年7月1日-)は、千葉県出身の哲学者、大学教授。東京大学大学院総合文化研究科教授を務める人物。17世紀哲学、現代フランス思想を主な研究対象としているほか、現代社会の研究も行っている。早稲田大学政治経済学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修士課程修了。高崎経済大学経済学部講師、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授、東京大学大学院総合文化研究科准教授を経て、2022年4月に東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻教授に就任。
参考文献・出典:Wikipedia(URL)
主な著作
- 『暇と退屈の倫理学』新潮社 (2021/12/23)
- 『中動態の世界 意志と責任の考古学』医学書院 (2017/3/27)
- 『<責任>の生成ー中動態と当事者研究』新曜社 (2020/11/22)
- 『言語が消滅する前に』幻冬舎 (2021/11/25)
- 『哲学の先生と人生の話をしよう』朝日新聞出版 (2020/4/7)
- 『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』講談社 (2020/11/18)
- 『ドゥルーズの哲学原理』岩波書店 (2013/6/19)
- 『近代政治哲学 ──自然・主権・行政』筑摩書房 (2015/4/10)
- 『スピノザの方法』みすず書房 (2011/1/21)
- 『原子力時代における哲学』晶文社 (2019/9/25)
- 『来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』幻冬舎 (2013/9/28)
- 『大澤真幸THINKING「O」第16号 コロナ時代の哲学』左右社; 四六判版 (2020/8/7)
- 『民主主義を直感するために』晶文社 (2016/4/28)
- 『社会の抜け道』小学館 (2013/10/6)
- 『ある高校の哲学的な一日――『哲学の先生と人生の話をしよう』』PLANETS; 第1版 (2014/6/29)
- 『僕らの社会主義』筑摩書房 (2017/7/5)
- 『いつもそばには本があった。』講談社 (2019/3/13)
- 『地球的思考』水声社 (2022/3/25)
- 『未完のレーニン 〈力〉の思想を読む』講談社 (2021/12/9)
- 『哲学の自然』太田出版 (2013/3/8)
- 『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』晶文社 (2015/8/22)
國分功一郎の著作一覧:https://amzn.to/3wXFR4e